Quantcast
Channel: 無理しないでボチボチ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2223

ねぇ、あなたの方で欲しいものは、他に何かあるかしら?

$
0
0

道路を80キロの制限速度で、男が運転していた。
すると、助手席に座っていた男の妻が意を決したように話し始めた。
「あなた。私たちは今年で結婚10周年ね。
 それなのにとっても申し訳ないのだけど、あなたと離婚したいの」
男はそれを聞くと、何も言わずに黙ってアクセルを踏んだ。
車の速度は時速90キロに上がった。

「怒らないで、あなた。
 実は、あなたの親友と私、しばらく前から付き合っているの。
 あなたと違って彼のアレ....とっても情熱的なの。
 私たちの結婚生活にはなかったものよ」
男は押し黙ったまま、さらにアクセルを強く踏み込んだ。

「それで自宅と土地の名義、
 それに持っている株は全て私のものにしたいの。
 あなたには現金があるでしょ。だから公平に」
妻がそう言うと、車の速度はさらに100キロに上がった。

妻はそれには構わずに続けた。
「あ、子供の養育権も、もちろん私のものよ。
 仕事で家庭を顧みないあなたと比べたら、
 あの子は私になついてるはずですし....」

車の速度は120キロにもなり、路肩を外れたかと思うと、
道路脇にあるコンクリートの大きなビルに向かって走り始めた。

「ねぇ、あなたの方で欲しいものは、他に何かあるかしら?」
男がようやく口を開いた。
「いらない。本当に必要なものは、ここにあるから」
「本当に必要なものって?」
妻が不審げに尋ねた。
車の速度が140キロになり、
ビルに衝突しようとする目前、男が答えた。

「エアバッグさ」

 

 

     

    人気ブログランキングへ↑↑↑↑↑↑↑↑ 

 ブログランキング  面白画像 ジョーク  ショッピングいいね

 

Viewing all articles
Browse latest Browse all 2223

Trending Articles