その名をあかせば、勇名とどろく猛将軍、いきつけの医者に、ある相談をもちかけた。
「じつはな、ドクトル。おりいってたのみがあってやってきたんだ」
「はい、何でもおっしゃってくだし。閣下」
「うむ。すでにご承知かもしらんが、わがはいは、さいきん再婚しましてな。
花嫁というのは、ドクトルのまえだが、絶世の美人、
ただ欲を申せば
(と、ここで声を急にひそめて、ドクトルの耳元で、コショコショ・・・)でな。
おわかりじゃろ。何しろ、
わがはいは、服でもなんでも、じぶんのからだにピッタリせんと、
気がすまんタチでのう・・・」
「わかりました、閣下。さっそく、
お気に召す収縮クリームをおつくりいたしましょう」
それから、ひと月あまりたって、医者と将軍が、また、バッタリと出あった。
「おお、閣下。例のクリームは、いかがでございました?」
「いや、じつによくきく。さすがにドクトルのつくったものだけあるよ。
ただ、ちょいと・・・」
「ただ、ちょいと困ったことが、わがはいの身におこったんだ」
と、将軍は、小さくなったじぶんの口を指して、
「これ、このとおり、口がすぼまってしまってな。号令をかけるのに苦労するよ」
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