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【辛坊持論】今こそ中国頼みの経済から脱却する覚悟と努力が必要

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【辛坊持論】今こそ中国頼みの経済から脱却する覚悟と努力が必要

 久々に「ノーパンしゃぶしゃぶ」という言葉を思い出してしまいました。きっかけは世界的株価暴落です。

 日本で80年代のバブルが崩壊して民間企業の給料がどんどん下がるなか、国民の怒りが頂点に達したのが、高級官僚たちが税金で「ノーパンしゃぶしゃぶ屋」で飲み食いしていたニュースでした。

 これがきっかけとなって公務員の綱紀粛正が進んだのはいい事ですが、その一方で、例えば大阪・北新地は閑古鳥が鳴くようになりました。なぜ株価暴落でこの話を思い出したのかというと、今、世界経済は「閑古鳥の鳴く北新地」と構造的にそっくりだからです。

 世界的な株式市場の変調は、中国経済の急速な悪化によるものです。この中国経済の悪化がなぜ起きたのかというと、中国全土の巨大な「ノーパンしゃぶしゃぶ屋」が潰れた事にあります。そりゃ経済学的には金融引き締めや生産過剰、不透明な経済統計など難しい事を言い出せばキリがないです。でもね、早い話、中国で金が回らなくなったんですね。その原因は、習近平政権の反腐敗政策です。

 中国経済が絶好調の頃、国内にはフェラーリやランボルギーニがブンブン走っていました。億ションどころか十億ションなんて物件が右から左に飛ぶように売れていたんです。そしてこのお金は、共産党幹部の巨大利権や天文学的な賄賂から生まれるものでした。

 ところが2012年に党総書記に就き、13年から国家主席となった習氏は、庶民の怨嗟(えんさ)の声を権力基盤構築に使うために、これらの金の動きを徹底的に止めたんです。「虎も蠅(はえ)も叩く」というスローガンの下、政治や軍のトップから下級官吏まで年間18万人が官憲の取り調べを受け、下手をすると終身刑を食らうんじゃあ、みんな息をひそめますよね。

 かくして中国経済を動かしていた巨大な闇の金の動きがピタリと止まり、その結果、中国経済大減速から株価大暴落へ向かって行ったんです。世界にとっては大迷惑ですが、だからと言って習主席のやっていることは形式的には「正義」ですし、習主席の権力はこの政策に支えられていますから、当分、政策転換は期待薄です。

 結論です。中国発の経済変調は当分続きます。我々には今、中国頼みの経済から脱却する覚悟と努力が必要なんです。((株)大阪綜合研究所代表・辛坊 治郎)

 

 

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