パリを訪問中のイスラエル人が
売春宿へやって来ると、ミッシェルという名の娘を指名した
しかし、生憎、ミッシェルは“お取り込み中”だと冷たくあしらわれてしまった
ところがである、千ドルをちらつかせるや、ミッシェルは彼の元へ運ばれてきた
その晩、二人は一夜を共にした
翌日も、イスラエル人は売春宿へやって来ると、大盤振る舞いを繰り返した
……そして次の日も
その晩、ミッシェルはとうとう、何故、自分がこのような破格な扱いを受けているのか、尋ねた
「あのよ」男は言った「オレ、イスラエルから来たんだ」
「あら、あたしもよ」ミッシェルは言った
「ああ、知ってるさ」イスラエル人は答えた
「つまりこういうことなんだ
あんたの婆さんがさ、オレの親と同じアパートに住んでんだ
でよ、婆さん、オレがパリに行くってことを耳にしたんだろうね
で、婆さんに頼まれたってわけ
あんたが無心した三千ドルを渡してやってくれってね」