【大阪ダブル選】
午後8時、大阪維新の会の記者会見場となった大阪市北区のホテル。松井一郎氏(51)と吉村洋文氏(40)の当選確実を伝える速報が流れると、報道陣に非公開とされた部屋に代表の橋下徹氏と両氏、所属議員らが集まり、バンザイ三唱の声を響かせた。
橋下氏は終始笑顔で、所属議員らに「これからの4年はクリエーション(創造)だ。明後日からすぐ仕事を進めよう」と呼びかけた。地方議員には都構想の実現を、国会議員には公約に掲げた副首都化に向けた法整備を早速指示した。
敗れた場合は、責任をかぶるために会見に出席する予定もあったというが、完勝を受けて報道陣の前には姿をみせず、ホテルを後にした。
午後8時半から始まった会見には松井氏と吉村氏の2人だけで臨んだ。松井氏は落ち着いた表情で「橋下、松井でやってきた改革を吉村新市長とともに継続する」と決意を語った。
吉村氏も橋下氏の改革路線を継承すると強調する一方、独裁的とも批判された橋下氏の政治手法からの転換も表明。市営地下鉄民営化など「議会との関係で進んでいない改革が多かった。粘り強く合意形成をして止まっている案件を確実に進めていく」と述べた。
再挑戦を掲げた都構想については「住民が納得いくような設計図づくりを進める」と声をそろえ、ダブル選で自主投票とした公明党に協力を求めていく意向を示した。
結成したばかりの国政政党「おおさか維新の会」の今後には「プラスだと思う」と松井氏。「戦略の話」として来夏の参院選の対応は明らかにしなかったが、今後の党勢拡大に自信をみせ、今後予定されている近畿の首長選への関与も示唆した。
橋下氏に関する質問も相次ぎ、松井氏は「橋下氏の情報発信力は大きな力があった」と選挙戦を振り返った。橋下氏の今後については「大阪維新の法律政策顧問として相談に乗ってもらう」と述べ、「いったんは身を引くが、個人の人生は本人が決めること」と将来的な政界復帰に含みを持たせた。
会見の冒頭から緊張した表情だった吉村氏が初めて笑顔をみせたのは、「橋下氏の後継者としてプレッシャーはなかったか」と問われたときのこと。「僕自身も40歳の生身の人間。大きな改革をしている市長の後でプレッシャーはあった」と本音を漏らした。
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