菊地直子被告の高裁判決を聞いた瞬間に思いました。「この裁判官、裁判員制度嫌いなのね」って。私、オウムの事件にはちょっと詳しいんです。1995年春、当時のオウム真理教青山総本部で刺殺直前の村井秀夫氏にインタビューしたり、上祐史浩氏に生放送中のスタジオに乱入されたりしましたからね。
菊地直子被告の高裁判決を聞いた瞬間に思いました。「この裁判官、裁判員制度嫌いなのね」って。私、オウムの事件にはちょっと詳しいんです。1995年春、当時のオウム真理教青山総本部で刺殺直前の村井秀夫氏にインタビューしたり、上祐史浩氏に生放送中のスタジオに乱入されたりしましたからね。
菊地被告が、爆弾の材料を「何かの劇薬物」と知って運んだのが、地下鉄サリン事件から1か月後のことです。この頃、オウムの幹部はもちろん、多くの国民も「一連の事件はオウム真理教によるもの」と思っていました。高裁は、「菊地被告が、自分が運んだ劇薬物が何に使われるのか認識していなかった可能性がある」って主張していますが、一言でいえば「非常識」な判決でしょう。
そもそも自分がやったことが違法だと認識していなければ、日本中の交番前に手配写真があるのを知りながら、17年間も逃亡を続けたりしませんよね。結果の重大性に鑑(かんが)みれば、あのタイミングで爆弾材料を運んだ責任を被告に取らすのは、「常識」だと思います。
それなのになぜ、東京高裁の裁判官は、「爆弾娘」を無罪にしたのか? 判決理由としては、「井上嘉浩死刑囚の証言が詳しすぎて不自然」ということですが、これって「爆弾娘」を無罪にしたいだけの理屈に思えて仕方ないんです。私、1審で「懲役5年」を判示したのが裁判員裁判でなかったら、つまりプロの裁判官だけによる判決だったなら、高裁判事は、そのまま有罪判決を踏襲していたと思うんです。
実はこの裁判長、例のリベンジポルノが話題になった女子高生殺人事件の被告に裁判員裁判が科した懲役22年という判決についても、「重過ぎる」として、判決そのものを破棄して裁判のやり直しを命じています。そこにあるのは、この裁判官の「法律の素人の分際で」という困った思想なんじゃないでしょうか?
「非常識なプロ裁判官から市民が司法を取り戻す」というのが、裁判員制度導入の根本精神だったはずですが、その精神を非常識なプロ裁判官が簡単にひねりつぶせるシステムって、存在意義自体の自己否定ですよね。私、つくづく思います。「裁判員裁判なんかやめちまったらどうか」って。((株)大阪綜合研究所代表・辛坊 治郎)
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