排泄物〝誤爆〟、使用済みペーパーも流さず…京都市、訪日客トイレマナーに大迷惑 啓発ステッカー作戦の効果は?
和式トイレの使い方を示した啓発ステッカー。正しいしゃがみ方やトイレットペーパーは流すことなどを5カ国語と一目で分かるイラストで説明している
昨年1年間の外国人宿泊客数は183万人で、前年を70万人近く上回り過去最多となった京都市。米大手旅行雑誌「トラベル+レジャー」で世界の人気観光都市第1位に2年連続で選ばれ、名実ともに世界から認められた国際観光都市が、人間の生理現象に絡む困難な問題に直面している。中国人をはじめとする海外からの観光客によるとみられる公衆トイレの使い方をめぐるトラブルだ。トイレのマナーが国によって異なるためか、思いも寄らぬ汚れ方をしているケースが観光地で後を絶たないのだ。東京五輪が開かれる2020(平成32)年に向け、さらなる外国人観光客の増加を目指す京都市。トイレ問題を解決すべき課題と位置づけ、正しい使い方を伝える異例のステッカーを作成、公衆トイレに張り出すなど対応に追われている。
「あり得ない汚れ方」
京都市内の公衆トイレは今、どんな汚れ方をしているのか。
京都市まち美化推進課によると、和式のトイレでは逆向きにかがんで用を足すケース、洋式のトイレでも、便座に足を乗せて用を足したり、便器の外に“誤爆”したりするケースがみられるという。
当然、便座は土足で汚れ、個室内は凄まじい異臭を放つ。
「和式トイレの使い方が分からないというのはまだ理解できる。しかし、洋式トイレでも汚されるとはどういうことかよく分からない」と担当者は話す。
このほか、使用済みのトイレットペーパーをトイレに流さずに、備え付けのごみ箱に捨てるケースも目立つ。中国や韓国では、下水設備と紙質の問題から、トイレットペーパーをトイレに流す習慣はなく、備え付けのごみ箱に捨てることが多い。同課の担当者は「そうした国々の観光客が、自国のやり方でそのまま使うのではないか」と話す。
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